DEAD OR ALIVE〜犯罪者〜 (1999) ★★★★

director: 三池崇史
screenwriter: 龍一朗

さ、今日も日本映画をべんきょうべんきょう。三池作品観るのたぶん初めて、竹内力作品もたぶん初めて、哀川翔作品もたぶん初めて‥かな? 鶴見辰吾率いる中国マフィア+石橋蓮司中心の日本マフィアと竹内力率いる中国残留孤児ギャングとの抗争に、哀川翔を中心とする警察がカラむヤクザ抗争映画。

一言でいえば、とにかくヴァイオレンス、エロ、グロ、ナンセンスの極致。しかも笑える。スタイリッシュさや過酷な暴力描写は北野映画を思わせるけど、この映画には北野映画にはないユーモア精神や馬鹿馬鹿しいほどの「やりすぎ感」があって、その意味ではタランティーノの「キル・ビル」っぽいと言えるかも。ただし、エロはタランティーノ映画にはない部分だから、ある意味「さらにその上を行く映画」と言えるのかも。スカトロにまで突入するエロ描写はなかなか悪趣味で、アメリカの映倫だったら100%間違いなく成人指定ですね。

ストーリーは、ラスト以外は、かなり滅茶滅茶な部分があるにしても実にシンプルでオーソドックスなヤクザ抗争譚で、とりたててどうということはないのですが、役者、演出、テンポ、すべて良いので、観ていて目を離せません。役者では、まず何はともあれ竹内力。冒頭の登場シーンからシビレた。画に登場するだけでこれだけのオーラを発する俳優はなかなかいないよ。すごすぎ。他ではやっぱり石橋蓮司かな。気が狂ってるとしか思えない男を瓢々と演じています。石橋の最期がまた軽いんだ。笑った。

クライマックスの滅茶苦茶さは語り草になっているので、特にコメントすることはありません。ハイ。とにかく突き抜けた映画です。ちなみに一番好きなシーンは、手が天麩羅になるシーン。くだらねー。