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フジ vs. ライブドア

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いろいろなところで語られているので取り上げてもあんま意味がないよな‥と思いつつ、あまりにも白熱しているのでついつい取りあげてしまいます、フジ vs. ライブドアの戦い。経済も株式もよくわかってないんで、どちらがどうのとか言えないんですが、はたから観ている分には、こういうと失礼かもしれませんが、おもしろい。てゆうか、ほんとに無知なので、最初、ニッポン放送(ラジオ局)と日本テレビを混同してました。(馬鹿すぎ)

で、ライブドアニッポン放送の経営権を掌握するのがなぜフジサンケイグループへの支配の可能性につながるのか、そこがずっとよくわからなかったんですが、ようやくわかりました。ニッポン放送がフジの筆頭株主だからなんですね。フジとニッポン放送では、前者の方が圧倒的に大きな会社であるにもかかわらず、後者が前者の筆頭株主であるという、このねじれの構造が今回の話の一番のポイントなのだと。フジを乗っ取ることは、会社の規模からしてほとんど不可能だけれども、ニッポン放送という相対的に小さい会社を乗っ取ることは不可能ではないかもしれない。そのニッポン放送がフジの筆頭株主なのだから、ニッポン放送の経営権を掌握し、フジの株をさらに買い増せば、フジを乗っ取ることも不可能でなくなる、と。こういうシナリオだったんですね。え? そんなこと誰でもわかってるって? すんません、オレ、昨日までわかってませんでした。

ということで、そもそもの問題というか、「隙」は、フジとニッポン放送が、慣れ合い的に経営陣を共有していて、規模の小さい方の会社が大き方の会社の筆頭株主だったというねじれの構造を許容してきたというところにあったわけですね。いかにも日本的というか、名実にズレがあっても、裏で話がついていればまあそれでいいじゃないかという姿勢が、結局外部からの攻撃を招いたというわけです。ちゃんとフジがニッポン放送を子会社化していればこういう事態にはならなかったはずなのに。

で、ライブドア側はライブドア側で、時間外取引きで一気に買収したとかで、非難されています。このへんはオレはよくわからないのでノーコメントです。グレーなやり方らしいのですが、調査がされているようなので、いずれ白黒がつけられることになるでしょう。ただ、ボケ政治家の一部が「企業買収というのは日本の文化にそぐわないのではないか」とか「金で何とでもなるという風潮は好ましくない」とか言うのには頭くるね。なんなの、その「文化にそぐわない」って? それってどうやって判断するわけ? 言いたいことはわからないでもないけど、結局そういう非常に主観的かつ感覚的な議論って国内でしか通用しないよ? こんなことだからいつまでたっても外交に弱いんだよ、ボケが。もっと理詰めで考えろや。「合う、合わない」とかでなく、こういう企業買収が起こった場合、どういうマイナスの経済効果が予測されるのか、具体的に言えや。

おっと、脱線した。

それはともかく、そういう経緯でライブドアとフジのニッポン放送の株の争奪戦が開始されたわけですが、そこでおとついのニッポン放送のフジに対する「新株予約権発行」というとんでもない大技がくりだされるわけですね。この技、すごいですねえ。現在のニッポン放送の株の総数の1.44倍の新株を発行してフジに優先的に買ってもらうという。それだけでフジが一気にニッポン放送の株の過半数をゲットできるうえに、ライブドアの持ち株の割合を半減できる。ものすごい逆転必殺技。しかし、特定株主の支配権の維持・奪取のための新株発行は商法で禁じられているということで、ライブドア側がすかさず新株予約権発行の差しとめを申請。普通に考えれば差しとめが認められるような気がするんですが、フジ側はあくまで、「ニッポン放送の企業価値を維持する目的」という名目で争うかまえ。どうなるんでしょうか。ハラハラドキドキです。

ちなみに株の数が倍以上になるということは当然今の株の価値が下がる可能性が高くなるわけだから、(フジ以外の)既存の株主にとってはちょっと問題なわけですよね。そこで、ライブドアとつながっていると言われつつも今までかたくなに沈黙をまもっていたニッポン放送の大株主の村上ファンドが今日ついに口をひらき、「新株予約券発行」の動きを批判。株主からの批判ということで、新株予約券発行の差しとめ申請のゆくえにも影響をあたえそう。しかし、一説では、村上ファンドはすでにニッポン放送の持ち株の大部分をライブドアに売却しているという話もあり、すでに「大株主」ではないと指摘する声も。真相やいかに。

ますます先がわからなくなってきましたが(大体、ライブドア有利に裁判などが進むとしても、ライブドアに戦いを継続する財政的体力があるのかという疑問もありますし)、とりあえず、近年例を見ない「慣れ合いのないガチンコの闘い」ということで、オレを含む外野も思わずエキサイト。いや、まあ、エキサイトはどうでもいいんですが、長い目でみると、日本は将来的に外国勢力とガチンコ勝負をしなければならない局面がでてくるわけじゃないですか、経済的にも政治的にも。そこで「日本の文化の慣習ではこういう手順を踏むというしきたりになっておりまして‥」なんて悠長なことを言っていると一気に畳みかけられかねないわけですよ。その意味、今回の、まるで「エイリアンの襲来」のような買収劇も、「特殊事例」として片付けるわけにはいかないんじゃないかと、こう思ったりもする今日このごろです。


【追記 2/26】ほりえもんが、ニッポン放送のフジへの新株予約権発行が「証券取引法違反にあたるかどうか、証券取引等監視委員会東京証券取引所に調査するよう申し入れる」そうですね。そのロジックは以下の通りです。今フジは公開買い付けによってニッポン放送の株主から株を買ってシェアを増やそうとしてますが、買い付け価格が現在の実際の株価より低いのがネックになっている。実際の株価が下がれば買い付けに応じる株主も増えるだろう。特定株主への、ものすごく大量の新株予約権発行という、普通に考えたら差し止めになって当然の手を打ってきた真のねらいは、大量の新株予約権発行をちらつかせることによって将来的株価が下落するという予測をあおり、現在の株主がフジの買い付けに応じやすくするためではないか、これは「証取法違反(株価操縦)」にあたるのではないか、調査してくれ。これがライブドア側のロジックですね。実際に違反を認定されるかどうかは別として、違反の可能性を調査してくれと申請するのは、切って当然の札ですね。この申請により、新株予約券発行差し止め仮処分が受け入れられる可能性がまた高くなったと言えるでしょう。

さて、東京新聞のサイトに、小さい会社(ニッポン放送)が大きい方(フジ)の筆頭株主であるというねじれの構造の背景にある歴史について、大変わかりやすく解説してあるのをみつけました。参照ください。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050226/mng_____tokuho__000.shtml