Closer (2004) ★★★★

director: Mike Nichols
screenwriter: Patrick Marber

ジュード・ロー、クライヴ・オーウェンジュリア・ロバーツナタリー・ポートマンの4人の主演の恋愛映画‥といっても、甘い映画ではなくむしろ辛い映画。

美形小説家、ジュード・ローは、偶然、ストリッパーのナタリー・ポートマンと知り合う。ポートマンの若さと素性に興味を惹かれたローは、ポートマンを主題に小説を書き、私生活の上でも同棲するようになる。しかし、教養のないポートマンに次第に退屈しはじめたローは、写真家のジュリア・ロバーツに興味を持ち、口説くようになる。しかし、ローがポートマンと同棲していることを知っているロバーツはローの誘いを断わる。それをおもしろく思わないローは、いたずらで(どういういたずらかは観てのおたのしみ)、見ず知らずの医者クライブ・オーウェンとロバーツを引きあわせる。ところが、意外なことに、ロバーツはオーウェンとつきあうことになり、あげくのはてに(?)結婚にいたることとなった。しかし、ローはロバーツをあきらめきれず、またロバーツも心の底ではローに惹かれていた‥。

というような展開なんですが、この映画がおもしろいのは、登場人物がほぼこの4人しかいないところ。ひたすらこの4人の会話(ケンカが半分以上?)で進みます。みどころは、知的で自信家のジュード・ローと、それと対照的に、ケモノのように単純、ストレートで性欲の強いクライブ・オーウェンの闘い。特にオーウェンの存在感が強烈。以前観た「ゴスフォード・パーク」では憂いのある知的な召使いを演じたオーウェンですが、ここでは「ちくしょう、おまえあいつとどこでヤッたんだよ!」とジュリア・ロバーツに詰めよる、デリカシーのない(しかしどこか憎めない)ワイルドな男を演じています。ジュリア・ロバーツも、いつもと違ってちょっとヨゴレ役ということで評判になってますが、まあ、演技自体はいつもどおりの淡々としたものです。それより、こちらも話題になっているナタリー・ポートマンの捨て身の演技が良い。なんてたってストリッパーの役ですからね。残念ながら乳露出のシーンはありませんが、ロバーツ以上にヨゴレ役です。

最高!という感じではありませんが、なかなかおもしろい映画ですた。