男はつらいよ(1作目) (1969) ★★★★

director: 山田洋次
screenwriter: 山田洋次森崎東
madonna: 光本幸子

邦画おべんきょうシリーズの一環として観ました。いわずとしれた山田洋次の代表作。

とにかく寅さんの妹さくらの倍賞千恵子が若い&カワイイ! 「お兄ちゃん」というセリフの登場回数の多さといったら‥。ほとんどギネスブックものです。シスコンのあなたもそうでないあなたも倍賞千恵子の「お兄ちゃん!」に萌えること間違いなし。もちろん最高のセリフは「お兄ちゃんの馬鹿っ!」。

戯言はともかく。人情話として知られるこのシリーズの第一作ですが、とにかくスプラスティックコメディとして優れています。最初こそ、寅さんのあまりの大人げなさ&身勝手さに腹がたったりしますが、映画中盤あたりから、そのあまりの馬鹿さに急激にシンパシーを感じるようになります。というか、単純に、渥美清がコメディアンとしておもしろい。機関銃のようにしゃべくりながらボケたおす。いやー笑いました。ほんと、この映画のおいちゃんじゃないけど「馬っ鹿だなあ‥ほんとに馬鹿だよ、あいつは」と言いたくなる。それほど馬鹿さ加減が絵になる男です。
全体としては、シリーズ劇場版第一作ということで、雛型の提示という感じで非常にシンプルに、そしてワイルドに最後までつっぱしります。

シリーズの他の作品も観たいな。でも全部観たら発狂しそうだからほどほどにしておこう。ところで、おいちゃんってどことなくラッセル・クロウに似てる。