男はつらいよシリーズ 10作目観賞記念・オレ的キャラ評価

さ、明日も早うから仕事なんだけど、それが何だってんでぃ! というわけで、男はつらいよを10作目まで観たということで(4作目だけ観てないんだけど)、ここらでオレ的キャラ思い入れを語りたいと思う次第でありんす。あ、寅さんとさくら以外ね。寅さんとさくらは今さら語るまでもないから。

  • 博(前田吟)…前田吟は今も昔も印象がかわらないねえ。寅さんシリーズでは、さくらの旦那であり、タコ社長の印刷工場の主任?としてインクと油にまみれて働く労働者。でもその実、大学教授の家の末っ子。親父に反抗してインテリ街道を放棄して印刷工になったってわけです。性格はとにかくクソマジメ。最初はその設定のクソマジメさと大根すれすれの固い演技に対して否定的な印象を持っていたオレですが、回をかさねるごとに天然ボケとともに次第に緩さもまじってきて、今やかなり良い感じです。好感度高し。
  • おいちゃん(松村達雄)…さくら/寅の親父の弟。ダンゴ屋の主人。初代おいちゃんの森川信は本当に素晴しく、寅と真剣に対決できる敵キャラにして、同時に寅以上のボケキャラだった。その森川信が死去して二代目おいちゃんとなった松村達雄ですが、最初こそ観る方にも演じる方にも違和感ありまくりだったけど、ここにきて、初代にはないキャラとして独自の「おいちゃん像」が確立してきた感じです。初代おいちゃんは強面とボケのギャップが武器だったけれども、二代目おいちゃんの松村は終始緩いスチャラカキャラ。初代おいちゃんがラッセル・クロウ似だった(オレ談)のに対し、二代目はあがた森魚赤塚不二夫を足して二で割った感じ(オレ談)で、店をおばちゃんにまかせて昼まで寝てるし、このだらけきった感じは初代にはない味。これはこれで良いと思う。でも、今でも時々森川信の不在に目頭が熱くなったりするけど…。
  • おばちゃん(三崎千恵子)…アクの強いおいちゃんに対し、あくまで常識的なおばちゃん。目が意外にかわいい。役者としても達者だと思うけど、シリーズの回を重ねてキャラが記号化していく中では、ちょっとキャラ的に弱くなってきたような気がする。
  • タコ社長(太宰久雄)…隣りの印刷工場の社長。なぜかいつも寅屋にいりびたっている。あまりにマンガ的なキャラなので、最初はウザかったが、寅さんシリーズ自体が回を重ねすぎてキャラの記号化が進む中、この究極的に記号的なキャラのウザさは失せてきて、むしろ今は好ましい感じ。
  • 御前さま(笠智衆)…世俗的な香りをぷんぷんさせつつも同時に超越的な僧侶。笠智衆のカリスマ的存在感とカリスマ的な棒読みのセリフがとにかく最高。御前さまが一本調子でぎこちない動きをしながらしゃべる。それだけで世の中が丸くおさまる気がする。ケナしているようだけど、本気で褒めています。笠智衆は最強のカリスマ大根。しかもセクシーなのです。
  • 源公(佐藤蛾次郎)…このキャラはどうも好きになれん。寅の舎弟は優男のチンピラ、登(津坂匡章)しか認めん!
  • 満男(中村はやと)…さくらと博の子供。とっても不細工なのはなぜ…? 満男演じる中村はやとはこのあともずっと出演しているので、今後の成長が楽しみです。

以上。書きなぐってみました。