試験依存やめようぜ

郵政公社、職員の接客を格付け 34万人を4段階で」
http://www.asahi.com/business/update/1009/005.html

日本郵政公社は、約38万人の職員(非常勤含む)のうち、顧客とじかに接する約34万人の接客態度を良い方から「三つ星」「二つ星」「一つ星」「星なし」の星の数でランク付けする。まずは二つ星以下まで年内に認定。星の取得後は、星の絵柄入りのバッジを胸につけ、顧客がひと目でわかるようにする。「サービス業」としての意識を高めることで労使は一致しており、協力してバッジ方式を運用する見込みだ。

ここまでする必要あんのかなあ…。

アメリカに9年近くいて日本に帰ってきてびっくりしたことの一つに、郵政公社のサービスの向上があります。郵便局での接客もすごくいいし、再配達も迅速。土日でも配達してくれるのにはびっくりしました。民間の宅配業者、特にヤマトと本気で競争しようとしているんだなあという意気ごみを感じました。逆にいえばヤマトのおかげで郵政公社が良くなったのかもしれません。ヤマトは偉大です。

それだけに、この「接客格付け」も必要あるんだろうかと…。地元の郵便窓口のあの愛想のいいおばちゃんにも星がつくのかあと思うとなんだか複雑な気分です。郵政公社より、他の官庁にこれやったほうがいいんじゃないの?

それに、気になるのは以下の部分。

二つ星はビジネスマナーの基本を問う筆記試験での合格が必要。

なんで日本人ってこんなに試験が好きなんでしょうかね。日本人というか、中国なんかも同じだと思いますが。

常々おかしいと思ってるのは、たとえば、会社に入るのに試験があること。アメリカ人に話したらきっとウケますよ。なんで試験?? 大学4年間で大学内外どういう活動をしてきたか、どういう成績をとってきたか、それだけじゃ判断できないってわけ? まあ、これは日本の大学が信用されてないということも一因だろうから大学側に反省すべき点も大いにあると思うんだけど、社会人になるのに試験ってのもどうかと思う。日本は履歴書の書式が決まっているのも問題なんじゃないの? あの履歴書、何も書けないじゃん。まあ、最近は変わってきているとは思うんだけど。

あと、多くの企業では昇進の時にも試験があるでしょ? ほんま試験好きやなあ。やっぱり試験やらないと不安なんでしょうかね。

ちなみにオレは大学院に試験があるのもちょっとおかしいという気がする。まあ確かにアメリカでも院に入るのにGREという大学院版センター試験みたいなのは必要で、そういうシステムを日本でつくるのはちょっと大変なんで、個々の大学が試験をやるしかないのかもしれないけど、研究者としての資質は試験ではかるべきものなんだろうか。そういう疑問はありますね。

ついでに、大学入試もない方がいい。これについても、欧米ではSATというセンター試験のようなものが課されているだけで、それ以外の試験はない。オレは大学ごとの入学試験なんて教員リソースの無駄遣いだからやめるべきだと何年もまえからずっと思っているんだけど、この話はまた別の話なんで今回はこのあたりで筆をおかせてもらいたいと思います。

話にまとまりねー