ブックオフ中古CDのオンライン販売のもたらすインパクト

ブックオフ、中古書籍・CDのオンライン販売「BOOKOFF Online」を2006年開始
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/11/16/9871.html

この小さなニュースは意外に大きなインパクトをもたらすかもしれません。というのは、ブックオフというのはご存知のように、「旬を過ぎた、かつて人気のあった(=流通量の多い)本・CD」を格安で大量に販売するのに強い書店だからです。その値付けは実に単純明快で、いわゆるカルト的なフォロワーのいるブツや2、3年程度の古さのものはそんなに安くなりませんが、そうでないものはそりゃもうめちゃ安いです。

CDでいえば、例えばモー娘、パフィー、マイリトルラバーのような流通量の多かったが旬の過ぎた作品は500円とかそういう値段で叩き売りされてるわけですね。これがネットで買えるとなったら、オレのような音楽ジャンキーはガンガン買ってしまいそうです。

で、これはiTMSにとっても脅威でありまして、モー娘もパフィーもマイラバもまだレコード会社が出し惜しみしていてiTMSに参入してませんが、参入すれば最低でもアルバム一枚1500円はするわけですよ、圧縮音源で。それがブックオフ Onlineで非圧縮音源たるCDが500円とかそういう値段で買えるとなれば誰もiTMSの方は買いませんよ。しかしまあ、格安モノ以外では競争力があるのでそのあたりではやっていけるでしょう。

で、それ以上にダメージを受けるのはレコード会社でしょう。3000円もするCDなんて誰が買うかっつーの。

再販制度なんていう馬鹿げた既得権温存システムの上で殿様商売することに慣れたレコード会社は、レンタル、iTMS、中古CDオンライン販売といった、再販制度の外にあるシステムの包囲をうけてじりじりと追いつめられているわけです。再販価格を死守しようとするだけではジリ貧になる一方。ここらで新品CDにおいても本気で「価格競争」を検討すべき時に来ていると思います。