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Weezer "No One Else" (1994)

Weezer

written by R. Cuomo

ついでに似たテーマの名曲を。ウィーザーのデビュー作はパワーポップ史上に残る歴史的名盤で、その中で最高の名曲はやっぱり「Buddy Holly」で、次点が「Undone (The Sweater Song)」だと思うんだけど、同じぐらい好きなのがこの曲。多くのウィーザーの曲と同じく、たわいもないといえばたわいもないパワーポップで、この曲のコード進行なんてこの30年間で何回同じものが使われたか、というところ。しかしパワーポップの名手は、ありきたりなコード進行にマジックを感じさせるものでありまして、ウィーザーのリヴァース・クオモもそういった天才の一人。

しかもこのヒトは歌詞が妙におもしろくて、それが絶妙に曲に合っているので、何とも言えない味わいが出てくるんですね。

この曲もそうで、愛想が良くて誰とでも仲良くする彼女に対して、「もう別れる。彼女に会ったらそう伝えておいて」と言う曲。ソフト・セルの「Say Hello, Wave Goodbye」と違って、まだ直接は言ってないのがミソ。こっちの男は根性なしなんやね。

で、サビが「ボクはボク以外には笑顔を見せない子がいいんだ。ボクがいないときは化粧もしないって子がいい。てゆうか、ボクが用事でいないときは家から一歩も出ない、そんな子がいい。ボク以外の誰にも笑顔を見せない子がいい!」と、超勝手なことを言うんですね。

駄目っぽいですねえ。

ソフト・セルの「Say Hello, Wave Goodbye」の彼女は色んな男と寝たという罪があるけれども、ウィーザーの「No One Else」の彼女は、愛想が良かったり男の子に目移りするような雰囲気だけれども、はっきりと浮気したかどうかはわからない。この駄目男が勝手に嫉妬している可能性大。

勝手に嫉妬して、「I want a girl who would laugh for no one else」と駄目なことを言うんだから可笑しい。この可笑しみがこの曲の良さであり、駄目男を描かせたら世界一のリヴァース・クオモの本領発揮でもあります。すばらしい曲です。名曲です。クセになります。思わずサビを口ずさんでしまいます。

ちなみにクオモはオレと3歳しか違わないオッサン。クオモはこのデビュー作を出した年(1994年。クオモ当時24歳)にハーバード大に大学一年生として入学したんだけど、それってロックスターのやることか? デビューした年に大学入んなよ、いい年こいて(笑)。その駄目っぽい感じも実にウィーザーっぽい。

iTMS Jにおける当該曲