勉強させるべきかさせざるべきか

さて、こういうふうに「落ちこぼれそうな学生を指導しろ」とか、学生をもっとちゃんと勉強させて「レジャーランド」の汚名を返上しろとかいう動きがある(それは方向としては正しいと思うのだが)一方、今日がっかかいぎで驚くべき学生からの「投書」が議題に上りました。匿名の投書で、いわく「宿題が多すぎる、ひどいときで一日で3つの宿題が出る、通学に時間もかかるし学費も稼がなければならないし睡眠時間が足りないので宿題を減らしてほしい」。これが学生部か教務部経由で学科に上がってきたんですね。びっくりですよ。投書の内容じゃなくて、こういう投書をがっかかいぎで議題にしなければならないことが。ついこのあいだ、現代GPで「学生にきちんと予習復習をやらせるようなプログラム」を申請したばかりなのに。

勉強させるべきかさせざるべきか、それが問題だ。

…なわけねー!!

だいたい、学修状況の学生アンケートで、うちの大学の学生の授業外の平均勉強時間は一週間で2時間以下という恥ずべき結果が出たはず。それをたかだか一通の匿名の投書で…。

もし宿題の量が多すぎるという問題があるとすれば(本当にあるとはあまり思えないんだけど…)、それは本人の履修計画の問題であって、授業で宿題を出すべきかどうかの問題じゃない。だいたい日本の大学生は無茶苦茶な履修スケジュールくみすぎ。まあ、だからこそ文科省から単位制限について圧力がかかっているんだろうけど。単位制限については大賛成やね。

3年で詰め込んでほとんどの単位を取るというスタイルをまずやめさせないといかんね。ちゃんと4年目まで均等に勉強してもらわないと。そのためには、現在の就職活動のスタイルも考え直さないと駄目だね。てゆうか、今の日本の就職活動のスタイルは無茶苦茶ですよ。平気で説明会、面接を平日の昼に入れる企業。説明会出席のためには授業を休むのは当然の権利だと思っている学生。さらにひどいのは、内定者に対する研修やオリエンテーションを学期中の平日にやる企業。何を考えてるんだろうね。いや、何を考えてるかは明らかなんだけど。単純に大学教育を軽視しているんだよね。それでいて新卒信仰が根強いんだから笑っちゃう。その企業の新卒信仰のせいで必死になって夏前の内定を得ようとする4年生たち。それを黙認する大学。狂ってるね。

まあ、これからは休んでいても単位がとれる科目もどんどん少なくなるだろうし、就職活動のせいで単位落とすのも普通になるでしょう。てゆうか、ちゃんと落とすところは落とさないとこの日本のいびつな高等教育の現状は改善されませんよ。マジで。