Vista発売でPC売り上げが上昇

また、Appleとは直接関係ありませんが、このニュース。

[WSJ] Vista発売でPC売り上げが上昇

上昇するのは当然だと思うのですが(Vista待ちで買い控えが起こっていたのですから)、気になるのは以下のくだり。

Vistaはこれまでのバージョンより容量が大きく、より多くのメモリとハードディスクが必要だ。米国では販売台数が停滞し(そして平均販売価格は急落し)ており、PCメーカーはVistaによって、より利益率の高いコンピュータの販売に拍車が掛かることを願ってきた。

つまり、「ソフトのハードウェアの要求度が高くなったので、ハードウェアの売り上げが上がる」ということですが、これは、ビジネス的にはごく当たり前の普通のことです。

ただ、かつてはこっそりと語られていたこういう「本音」の部分が公然と語られるようになるなんて、ずいぶんと寂しい話だなあという気もします。ハードウェアはもはや「夢」を売る存在ではなく、「ソフトが動かないからしょうがないからアップグレードするか」という存在になってしまっているということかもしれません。もうハードディスクやメモリの大容量化、CPUの高速化は頭打ちの状況になっていますからね。インテルやらAMDやらがしれつな競争をして「オレが速い」「いやオレの方が速い」という闘いが連日ニュースになっていたのが懐かしいと言えるぐらいです。いやもちろん今でも高速化はしているでしょうし、激しい競争もしているでしょうが、物事には限界があるわけで、以前のような飛躍的な進化がなくなりつつあるのは事実でしょう。

それだけ、パーソナルコンピュータがハード的に(も、ソフト的にも)成熟したということになると思うのですが。

こういうことって、Macのモデルチェンジとか、Mac OS Xの新バージョンの発売のニュースでは、規模が小さいのであまり実感出来ないんですが、Windowsという巨人が5年ぶりに動いたのにこの程度なのか…というところに、時代の流れというものを痛切に感じさせられます。