デイヴィッド・クローネンバーグ監督、クリストファー・ウォーケン主演。交通事故により5年の時間と婚約者を失ってしまった男。彼は人の過去や未来を観る力をつけてしまっていた。
非常にシンプルな映画。冷たいクローネンバーグの画にウォーケンの寂しさをたたえた氷のような眼が良く合う。この映画はSF（ホラー）でもあるが、悲恋映画でもある。ラストシーンにほろり。悪モノ政治家のマーチン・シーンは、その激しい演技が圧倒的だがちょっと漫画的すぎるかも。もっと抑えた演技をする人がこの役だったらこの映画はB級映画から抜け出せたかも。でも愛すべき映画。
