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PSE問題で経産省がミス認め謝罪

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ちょっと古い話ですが、PSE法に関して動きがあったようです。

PSE法はもともと、電機製造業者や輸入業者が自主的に電機安全基準をチェックして販売できるという規制緩和法で、逆にPSEマークのない電機品は売れないという法律です。ところが、「これから製造される」電機品に適用されるはずだったPSE法がなぜか中古電機品にも適用されることとなり、中古業者やビンテージ品業者は大打撃を受けました。しかも、製造業者にはPSE法について何年も前から事前告知していたのに、中古業者に「PSEステッカーがないと売っては駄目」という話が回ったのは法律が実効を持つ(つまりPSEステッカーなしの電機品の販売が禁止になる)数ヶ月前。現場は大混乱し、損害を受けたり破産する業者が続出。しかも、従来の旧電機安全法(正確には「電気用品取締法」)が新しく定められたPSE法(正確には「電気用品安全法」)と検査基準に違いないことが発覚。「すべての中古機器はPSE法に基づいた再検査が必要」とした経産省の見解には意味がなかったことが分かり、ついに経産省が過ちを認めて謝罪、中古業者が激怒…という話。

政府がメーカーの方しか向いていないことを暴露したような事件ですね。政府にとってみりゃ中古業者がどうなろうが国の経済発展には直接的な影響はない、正直、どうでもいいと言う考えが無意識のうちにあったのではないでしょうか。そんなだから深い考えもなく、「中古品だってPSEに従って再検査必要、再検査費用は中古業者持ちということで」という流れになったのでしょう。もちろんメーカーも中古業者なんてないほうが良いぐらいですから、法律施行直前になるまで法に不備があることに誰も気付かなかったという。文化レベルで見れば、たとえばオーディオ製品および楽器については、ビンテージにしろ普通の中古機器にしろ、なくなってしまうのは困る。一種の文化破壊と言えるでしょう。坂本龍一などの著名音楽家がPSE法に反対署名を提出したのは記憶に新しいです。また、生活的に考えても、中古物品のおかげで生活が成り立っている消費者だっているはずですし、もちろん中古業者や従業員にとっては生存の権利に直接関わる問題であります。

このように、理念、理想、国力ばかりに気をとられて、「末端については多少の犠牲は、まあ、しょうがないだろう」という風潮がこのネオコンネオリベ時代に続いているように思います。しかも、「必要な犠牲」ならまだしも、今回のケースは、何の必要もない、ただ単に犠牲にならなくても済んだ人々が犠牲になったというだけの話です。巨人が不用意に寝返りをうったら、多くの人が下敷きになってしまったということでしょうか。ともあれ、非道な話であります。

「PSEで失ったもの、戻らない」――国のミスに振り回された中古店 (1/2) - ITmedia ニュース
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