ポータブル・ナビ NV-U2 インプレッション

個人的にはインダッシュナビが好きなんですが、白熊は純正オーディオがセンターパネル一体型整形でそれを崩したくない&崩してまでカスタマイズしてインダッシュを付けるとすご〜くお金がかかります。ということでポータブルナビを使っています。白熊納車の前からkakaku.comで調べて購入してあったブツです。テレビ機能のない純粋ナビとして定評あるソニーのNAV-Uの第二世代(NV-U2)です。

白熊はセンターメーターのおかげで運転席と助手席の前にフラットな空間があるので、ナビ置き場としては自然です。運転席の真ん前に設置すると、ハンドルのせいで見にくかったり、操作しにくかったりするので、助手席側に設置。遠いかも、という危惧がありましたが、つけてみると別に遠くもなく、視認性も悪くありません。

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付属しているナビ台は強力吸盤によるもので、重心が徹底して低いこともあって、取り付けてもぐらついたりせず、良いです。このあたりも定評あるみたいですね。吸盤なので接着剤の心配もしなくて良いし。

コードがだらんとしていると見栄えが良くないので、ダイエーで買ったコードとりまわしのヤツ↓でとりまわしました。

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以下、使ってみて感じた長所・短所を列記します。

良い点:

  • 軽量。この軽さにはびっくり。持ち歩きも気にならない軽さです。ちゃんとしたキャリーケースも付いてますし。もっとも歩行ナビとしては、奈良で使ってみたけど役に立たなかったです。軽さは、設置したときの安定感にもつながっていると思います。
  • 小型でいて画面は十分な広さで、サイズ的に絶妙です。
  • メモリ式なのでルート検索はそこそこはやい。
  • GPS捕獲も問題無し。(車種によるかもしれませんが)
  • GPSが働かないトンネルや高架下などでも速度を感知して位置を計算してくれるジャイロ機能の恩恵は今のところ実感はしてませんが、トンネルや高架下でも違和感なく使えているということなのかもしれません。
  • 音声案内もクリアにききとれます。
  • 操作はすべてタッチスクリーンで、ボタンも大きくシンプルで操作しやすい。

不満な点:

【ルート選択について】

  • ルート案内をいきなり始めるのですが、そのルートがどういうルートか、高速料金がいくらになるのかが分からない(到着予測時間と距離は表示されます)。
  • ルートを確認したいときは「ガイド」>「ルート確認」でアクセスできるのはいいのですが、ルートを確認できるといっても示されるのは全行程地図だけ! 細部がどうなっているかさっぱり分からないうえ、有料道路の距離や料金も表示されません。
  • ルートを変更したいときも「ガイド」>「ルート確認」へ行けば、「推奨」「有料優先」「一般優先」「距離優先」の4つから選び直せますが、上述したように有料道路の距離や料金も表示されず、さらに総距離も時間もこの画面では表示されないため、ルート比較は無理。

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↑使えない「ルート確認」画面(プライバシーのため地図の上下を黒帯で隠してます)。こんなおおざっぱな地図見せられたって何がなんだかわからない。「有料優先」ボタンなどを押してルート選び直しもできるが,選び直したルートを表示することもなくいきなり選び直したルートを案内しはじめるのがまた使えない。

  • ルートにおける有料道路距離や料金を調べるには、「ルート編集」メニューに飛ぶ必要があるのですが、ここにたどり着くには、トップから、「メニュー」>「編集・設定」>「ルート編集」>「現在ルート編集」>「探索開始」と、5ステップも辿らないといけません。はっきり言って信号待ちの間に操作するのは難しい。なんでトップから2ステップで行ける「ガイド」>「ルート確認」で同じメニューを出せるようにしないのか、意味不明。

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↑たどりつくのに手間がかかるが,使える「ルート編集」画面。地図は相変わらずあまり役に立たないが,距離,時間,有料道路料金などかゆいところに手が届く。なぜこの画面が「ルート確認」で出てこない?! ルート選び直してもいきなりガイド開始したりしないので,候補の4ルートを互いに比較することも可能。なぜ「ルート確認」でルート比較ができない?!

  • 「ルートシミュレーション」ができるのはポータブルナビならではでとても良いのですが、そのためには、「メニュー」>「編集・設定」>「設定」>「システム設定」>「ルートシミュレーション」とえらく深く辿らないといけません。てゆうかなんでルートシミュレーションがシステム設定の中にあるのか…。たぶん店頭のデモ用としか考えてないからそうなるんでしょうけど、はっきりいって不自然。

【検索が馬鹿】

  • 「名称検索」は単純な前方一致検索なので、名称がちょっとでも違うとヒットしてくれません。逆に、類似名称がたくさんヒットしすぎて使えないことがある。部分一致検索はさらに使えない。
  • 「ジャンル別検索」も今いちかゆいところに手が届かない。メニューも細分化されすぎ。
  • 特に、「展望・ビューポイント」は、「展望のポイント」「初日の出ビューポイント」「名山・山岳ビューポイント」「夜景の名所ライトアップ」「夕日・夕焼けビューポイント」などと細分化されていて、「すべてを選択」できれば問題ないんだけど、そういうオプションはなく、どれか一つを選ばなければならない。「ちょっと景色のいいところにぶらっと行ってみたいな」と思っているだけのときに、どれか一つを選べと言われても…。
  • 「最寄検索」は便利なようで今いち使えない。なぜなら数キロ圏内しか検索してくれないから。例えば、我が家から「展望ポイントに行きたいな」と「最寄検索」すると、「該当する地点は見つかりません」と言われる。だったらもっと範囲広げて探せよ!と言いたい。車で多少遠くても行けるんだから、10km、20km、50km圏などの検索もできるようにして欲しい。都会は良いけど、地方なら数キロ圏内の最寄検索なんてほとんど役に立たないんじゃないの?

【マーク登録・編集】

  • 地点をマーク登録したり編集するときに当然文字入力をするのですが、日本語変換が馬鹿。地図のマーキングなのに、出てくる変換候補は地名では使わないような日常の言葉がずらり。
  • 地図のマーク登録で使えるアイコンが少ない&使えない。泣き顔アイコンとか爆弾アイコンとか、地図のマーキングでは使わんやろ! 地図のランドマークアイコンも一部がユーザのマーク登録で使えるのですが、なぜ「一部」なのか。全部使えるようにしろよ。

などなど、不満点の方に力が入ってしまいましたが、いずれも細かい使い勝手でして、ナビの基本性能には特に不満はありません。取り付け込みで20万も30万もするインダッシュナビに対してわずか5万以下で済むナビで、見栄えもそう悪くないということで、満足してます。ユーザーインタフェースが今いちなのは日本の家電にはありがちなことだし。

ただナビをしばらく使って分かったことは、ナビは持ち運べたとしても地図の完全な代わりにはなりませんね。ナビはあくまで目的地が決まっている場合に使うもので、どこに行こうとかどこ経由にしようとか旅程を決めるのにはやっぱり地図じゃないと無理です。地図は眺める楽しみがあるし、ナビはナビなりの便利さが間違いなくあるけど、楽しいのはやっぱり地図ですね。ということをこのたび改めて実感しました。