ビリー・ザ・キッド 21歳の生涯 (Pat Garrett and Billy the Kid) (1973) ★★★

「ワイルド・バンチ」(1969),「わらの犬」(1971),「ゲッタウェイ」(1972)などの代表作に続くペキンパー監督作品。

ペキンパーにしては(失礼)画がとても美しく,ペキンパーにしては(失礼)かなりスタイリッシュ。前年の「ゲッタウェイ」もスタイリッシュだったからそういうのに凝っていたんだろうか。ビリーの友人でありビリーを追う保安官でもあるパット・ギャレット役のジェームス・コバーン(「スピーク・ラーク」のひと)がとにかくカッコいい。しかし残念ながら脚本がいまいちで深みがない。ボブ・ディランも出演して音楽を担当しているが(「天国の扉」など),こちらもカッコいいんだけど,ニール・ヤングが音楽を付けたジャームッシュの「デッド・マン」あたりに比べると,なんか映画との一体感に欠けて上滑りする瞬間も。どうも歯がゆさが残る映画。