鬼ノ城行ってきた

さて,蒜山ユーロカー・ミーティングを午後1:00ごろ後にして,これからどこに行こうかと思案。せっかく岡山に来たんだからということで,以前から気になっていた鬼ノ城に行くことにしました。

鬼ノ城は7世紀ごろ築城されたと言われる城ですが,当時の文献に記録が残っていないというミステリアスな城です。しかも,桃太郎話の原型とでも言うべき鬼伝説(百済から渡来した鬼が鬼ノ城を拠点に悪事を働いていて退治されたという伝説)との兼ね合いがあって興味を引き立てられるのですが,そのミステリアスな興亡だけでなく,外観がすごいインパクトあります。

↓鬼ノ城の西門(復元されたもの)の遠景。
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↓同じく西門を俯瞰した図。
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↓同じく西門
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この城(というか城趾)のすごいところは,第一に山の頂上にあるところです。しかも写真の通り,山腹には何もなく,山の上に,まるで異世界の建造物のようにぽつんと城が存在するのです。しかもこれが鬼伝説とリンクしているというからおもしろいじゃないですか。一説によると,これは大陸の技術を日本にもたらした渡来系豪族の一つが作った城で,勢力を拡大しようとした大和朝廷によって倒されてその存在を抹殺された(それゆえ文献に記録されなかった)城ではないかと言うことです。しかも,製鉄技術をもたらして地元の信任はあったが,鬼伝説で悪者にされたのは,「破壊者」である大和朝廷の自己正当化のためではないかという説もあるようです。事実かどうかは分かりませんが,とりあえず古代のミステリーとロマンを感じずにはいられません。

で,実際に鬼ノ城の城趾を歩いてみると,これがとてつもなくでかい! 敵が攻めにくいように,山頂全体を城にする必要があったのでしょうが,一周すると2.8kmもあり,城趾をめぐっているというよりはほとんどハイキングです。

しかも山頂ですから,絶景に次ぐ絶景。

例えば,↓下は「屏風折れの石垣」と呼ばれる,山頂からせり出すような石垣跡ですが,すごいロケーションであります。

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この「屏風折れの石垣」の上に登るとこんな↓感じ。(写っているカップルは他人です)
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こういう絶景をいたるところで堪能できる場所です。絶景すぎて高所恐怖症の人にはお勧めできません。こんなロケーションだとさぞかし敵が攻め落とすのは難しいだろうと思うのですが,それでも事実としては(おそらく攻め落とされて)歴史から消えているのだからおもしろいものです。

城趾のすぐ下まで車でアクセスできて,かつ入場も無料なので,おすすめのスポットです。

帰りは「白雲谷温泉ゆぴか」という加古川のあたりのスーパー銭湯施設に寄りましたが,山陽自動車道のICから,ものすごくへんぴなところを車で行ったところにあるので「こんなところ誰も来ないんじゃなかろうか」と思ったら,そのまったく逆で,激混みでびっくり。女性は20分待ちとか(連休中日の午後7:30ごろ)。確かにたいそう立派な施設でしたが,あそこまで混んでいる(&子供が多い)と,「やっぱり温泉は寂れているほうがいいな…」と思ってしまいます。気持ちのよい温泉ではありましたが。ちなみに食塩泉です。昼は景色が良さそうだし,すいているときがあればまた行ってみたいです。あればですが。