定額給付金のようなものをもらった経験からすると

定額給付金が話題になってますが,他の人のブログを見ると批判的な意見ばかりで,肯定的な評価をほとんどみないのは気のせいでしょうか。

ちなみに,ぼくはアメリカに住んでいたとき,ブッシュ政権下でこういった定額給付金を受け取ったことがあります。たしか100ドルちょっとだったと思いますが,小切手として送られてきました。アメリカではお金の支払いに小切手が今も幅をきかせており(たぶん銀行振込よりもポピュラー),もらった小切手はそのまま自分の口座に振り込むことができます。小切手というのは金銭の受け渡し方法としては,銀行振込などと比べ,原始的な方法だと思いますが,こういう還付金の支払いには便利ですね。小切手が一般的でない日本では,定額給付金の受け渡し方法のコストがものすごくかかってしまいそうです。

さて当時ぼくは年収2万4000ドルぐらい(240万円)で,定義上ワーキングプアに分類される収入しかありませんでしたが,この100ドルあまり(1万ちょっと)の特別還付金を得たことで何か生活に影響があったかどうかということですが。…はっきり言って影響は皆無でした。銀行口座にこのお金を入れて,ハイ終わり。100ドル増えたからといって何かが変わるわけでもなく,月末にはいつもとまったく同じように,家賃やら公共料金やらクレジット・カードやらの支払いをして…終わりです。「今月はうるおったなあ!」感はゼロ。皆無。100ドルもらってそれを口座に入れても生活なんてな〜んも変わらんですよ。「こんな還付金,焼け石に水やな…」としか思いませんでした。いや,くれるんだからもちろん有り難くもらっておきましたけどね。外国人なのにくれるなんて太っ腹だなとも思ったし。(もちろん税金払ってたから還付されたわけですが。)

とにかく実感としてバラまきって意味ねーなとしみじみ思ったわけです。庶民が欲しいのはお小遣いじゃなくて,「将来への希望」だと思います。将来生活が良くなるという希望があれば庶民は消費活動に走りますよ。今度の日本でばらまかれる定額給付金は全部で2兆円かかるらしいですが,もっと有効な使い道はないもんですかね。