モーターサイクル・ダイアリーズ (2003) ★★★★

ロバート・レッドフォードらが制作した、革命家になる前の、医大生だった若きチェ・ゲバラが、親友とともにボロ・バイクで南米縦断旅行をするロードムービー。ウォルター・サレス監督、ガエル・ガルシア・ベルナル主演。

南米の都市の風景も、荒野の風景もひたすら美しい。ロードムービーは、風景もが素晴らしければそれだけで大方成功だ。また、映画中盤で、遺跡見学をしにきたゲバラたちが、困窮する先住民族たちと交流するシーンでは、ネオ・リアリスム的手法がとられ、映画に独自性と力を与えている。おしいのは、ラストでインディオたちの白黒映像を繋いで映画を終わらせたところ。なんだかあざとく感じてしまった。その小さな欠点以外は、役者も素人も画も素晴らしい作品。あと一人というところで完封を逃したピッチャーという感じ?