ヤッターマン (2009) ★★★★

三池崇史監督、櫻井翔深田恭子主演の、昭和のタツノコプロ・アニメの実写リメイク。

柿柳先生がやたらと絶賛(映画を絶賛というより深田恭子を絶賛)していたので、何事かと思っていたが、監督が三池崇史と知って観に行く気に。三池と言えば、エロ、グロ、ナンセンス、ヴァイオレンスを撮らせたら日本、いや世界でもっとも突き抜けた監督の一人。最近のメジャー作では「妖怪大戦争」(2005)のような超駄作もあるが(あれはたぶん角川がすべての毒を抜いてしまったせい)、それでも「何かやらかしてくれる感」がたいへん強い監督だけに、ちょっぴり期待。

その期待は裏切られることがなかった。はっきり言って派手なCGはうるさくウザいし、テンポもところどころ悪かったけど、キャラのからみは良かった。子供も念頭においたメジャー作なので当然ドギツさは控えめだが、それでも抑えきれないバッドテイスト&エロがそこらかしこに覗いていて、これじゃまったくもって子供向けじゃない。個人的に一番良かったのが海江田翔子(岡本杏理)。地味で暗い美少女のようでいて、映画のナンセンス感のかなりの部分をかっさらっていて最高。なんか吉田戦車の漫画っぽいキャラですね。

しかしタツノコプロってすごいなと改めて思った。