Keynoteでポスター作成

さて、サンフランシスコ出張は遊びにいったわけではなく学会でポスター発表しにいったんですが、そのポスター作成の話&備忘録を書いてサンフランシスコ系の話は終わりにしたいと思います。

A0サイズのポスターを、何のソフトで作るべきか。順当なところではイラレかパワポで作るんでしょうが、イラレは普段あまり使わないから使い方に不安、パワポは好きでないなどの理由で却下。…いや却下というほどではないのですが、他に方法があったらいいなと思って探していたら、ありましたよ、Mac OS X用のApple謹製プレゼンテーションソフトKeynoteで学術発表ポスターを作成する方法が!

いちおうiWork '08用と言っているけれども、'06でも使えました。なかなかにカッコいいテンプレートがいっぱいあって嬉しい。ただし、アメリカ流の用紙サイズであってA判ではありませんので、横幅を少し広くして作成したほうが良いようです(A判はアメリカのレターサイズなどと比べ、短辺がやや短く、長辺がやや長い、つまり全体にやや細長い)。

作成自体は特別な行程はありません。Keynoteファイル中に用意されているテンプレートのどれかを使って編集作業をするだけです。

印刷する際には多少の作業が必要です。ファイルはA4なので、A0に印刷するためにはイラレをつかって拡大しなければならないのです。拡大作業は出力屋さんでやってくれるのかもしれませんけど、今回は自分でもやってみました。やり方は、

  1. 該当するポスターをKeynoteからまずPDF保存する(「印刷」から)
  2. それをイラレで開く
  3. 「ファイル」>「書類設定...」メニューを開き、サイズを「カスタム」にしてA0サイズである「1189 x 841mm」に設定
  4. 最後に拡大する。やり方は、「コマンド+A」でPDF上のすべてのオブジェクト、テキストを選択し、「オブジェクト」>「変形」メニューから「拡大・縮小...」を選び、用紙サイズに合うように拡大する。ぼくの場合、460%拡大にしたら大体いっぱいになりました。(もっと拡大できるかもしれません。)

この状態で保存すれば大丈夫…なはず。ちなみにグラフに関しては、Keynote '06ではエラーバーをつける機能がないので、エクセルからコピペしたのですが、それでも、イラレでの拡大作業でも特に大きな問題はありませんでした。

しかし初めて大判ポスターを作ったのですが、A4でスライド形式で作るときと違って、レイアウトを考えなければならないのが難しかったですね。スライド形式なら思いついたまま論を展開してもオーケーですが、A0 1枚にきっちり収まるようにレイアウトするとなると、「嗚呼、この部分もっと説明入れたいのに、もう空きスペースがない!」「嗚呼、下の部分に中途半端な空きスペースが出来てしまった、しかも他のところではスペース足りないのに!」などと、A4スライド時代にはなかった苦労があります。一方、全体像を常に把握しながらトップダウン式にストーリーを作るということ自体は新鮮な経験でした。

会場が暗かったのであまり良い写真ではありませんが、以下が現物です。グリーン系のカラーだったんですが、写真じゃ全然わかりませんね。

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ポスター展示場所は会場の中でかなり隅っこの悪い場所だったんですが、悪い場所なりの来客があってまあ良かったです。あまり強い反論とかもなく、わりに好意的に受け入れられたと解釈しております(ネタが小さかっただけ?)。

いじょ。