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スー居人ちゃんがカリフォルニア運転免許を取った

先日スー居人ちゃん(注:配偶者のことです)がカリフォルニアの運転免許試験に2度の失敗を乗り越えて合格しました。その経緯を記録しておきたいと思います。

自分の場合

そのまえにσ(゚∀゚ )オレの免許取得のことを書いておきます。σ(゚∀゚ )オレ自身は日本の免許の他に有効なマサチューセッツの免許を持っています。だからカリフォルニアの免許に切り替えるかどうか悩みました。DMV(Department of Motor Vehicles)の記述があいまいで,「Visitorなら州外免許で走ってOKだがCalifornia Residentになったらカリフォルニア免許を引っ越してから10日以内にとらなければならない」とあるんだけど「California Resident」の定義がよくわからない。アメリカには住民票もないし。σ(゚∀゚ )オレみたいに1年だけ滞在するのはVisitorなのかResidentなのか。あいまいなんですねー。

インターナショナルオフィスの人によれば「1年滞在で国際免許で走っていて罰金を取られた事例がある」とのことですが,「アメリカの州外免許で罰金を取られた事例は知らない」とのこと。どちらにしてもよくわからない。

このへんがアメリカの恐ろしいところで,DMVに問い合わせたところで正しい答えが返ってくるとは限らない。問い合わせに対応する職員の胸先三寸で答えがどっちにもころびうるという恐ろしい世界なのです。ようするに法律の細かいところは職員もよく知らない。

ということで悩んだんですが,結局カリフォルニア免許に切り替えることにしました。結論からいえば,カリフォルニア免許を持っていた方がカリフォルニアに住む場合はいろいろな場面で物事がスムースに進むのでいいと思います。とにかくアメリカは免許証がIDとして絶大な威力を発揮する国なので……。

さて,アメリカの免許ですが,免許証発行は州の管轄のため,州ごとに微妙に取得までの方法が異なります。カリフォルニアは車社会で移民も多いせいか,免許取得に関してはアメリカのなかでは厳しめだなというのが印象です。

アメリカ国内の州外免許を持っている場合ですが,筆記試験を受けなおさなければなりません。州によって微妙に車の法律が異なるからでしょう。しかし実技試験は免除です。知り合いの話だと,期限が切れた州外免許でも実技試験は免除してくれたそうです。

筆記試験はDMVでパソコンで受ける方式で,問題は3択式,30数問(細かいこと忘れました)で不正解が6問以下だと合格です。この試験は「簡単」とか「常識で通る」とか言う人がいますが,無勉ではさすがに一発で通るのは難しいと思います。細かい交通法規が日本と違いますし,日本の問題に比べると「交通の潤滑な流れを妨げてはいけない(ゆっくり走ればいいというわけではない)」という思想の問題が多い気がします。

ちなみに不正解した場合はその場で「不正解」とモニターに出て,正答が表示されます。「試験」と「教習」を兼ねているという点で合理的だなと思いました。また,不合格でもその日のうちに3回まで受け直すことができます。

それから,「日本語でも受験できる」という話がネットでは載っていますが,ぼくが行ったDMVでは言語選択は特に聞かれず,受付で「PCのところに行って受けて」と言われただけでした。で,PCのまえに立つと言語選択は英語かスペイン語のみ,という具合です。もしかしたら尋ねれば紙の日本語の問題があったのかもしれませんが,不明。

試験の予約はネットでできますが,筆記試験でさえ数週間待ち。「カリフォルニアに移住したら10日以内にカリフォルニア免許を取らなければならない」という法律が虚しく響きます。10日で取れるか!

試験はスー居人ちゃんと一緒に受けて,σ(゚∀゚ )オレは一発,スー居人ちゃんは2回目で合格。

その後,σ(゚∀゚ )オレは実技試験免除なのでその場で免許証発行……とはならず,その場では紙切れの免許が発行され,本当の免許はアメリカの滞在資格を国土安全保障庁に確認してからの発行になるので後日郵送されます。しかし,↓のエントリーでも書きましたが,書類が足りなかったためにメールでDMVに問い合わせて書類をスキャンしてメールで送って1ヶ月後にようやく届きました。
とりとめなく近況 - ultravisitor

このトラブルはよくあるトラブルのようで,ネットでもよく聞くし,直近の知り合い2人もこのトラブルに巻き込まれています。原因はDMVの窓口担当者がビザ関係の書類をチェックするだけでコピーを取り忘れるために起こるようで,窓口レベルでコピーを取り忘れた結果,DMV上流の免許発行の部署で手続きが止まり,おそらくですが,そこで国土安全保障庁に問い合わせをして,国土安全保障庁がまた忙しいために返信が遅れに遅れて,免許発行が止まるようです。このせいで数ヶ月から半年も免許発行にかかることがあるようです。1年しか滞在しないのに免許発行に半年もかかったらたまったもんじゃないわ! てゆうか,書類足りないならこっちに連絡してくれればいいのに連絡してきませんからね。おそろしいところです,DMV。免許証が3週間待って送られてこない場合はメールで問い合わせすべきです。電話はたらいまわしにされるらしいですが,メールの対応は意外にも早いです。

スー居人ちゃんの場合

練習

さて,話が長くなりましたが,スー居人ちゃんの話です。スー居人ちゃんは日本ではなんと意外なことに自動二輪の中免を持っているのですが,四輪の免許は持っていません。つまり車をいちども運転したことがありません。前途多難!

日本と違い,アメリカでは仮免発行に実技試験はありません。筆記試験を通ればその場で仮免が発行されます。仮免があれば,カリフォルニア免許保持者の同乗者があれば公道を運転できます(未成年者はもっと厳しい制限あり)。そうそう,スー居人ちゃんの教習のためにどっちにしてもσ(゚∀゚ )オレはカリフォルニア免許が必要なんだった。

練習に付き合って思ったのは,自分が運転歴長いので,初心者が苦心するポイントがよくわからなくなっているということでした。ステアリングのタイミングとか,ブレーキで減速するタイミングとか,自分では無意識にやっているのでいざ説明しようとしてもなかなかできないんですね。スー居人ちゃんの場合は,わりと車体感覚には苦労せず,そのあたりは指導しなくてよかったんですが,カーブ特に右折(日本で言う左折)に苦労していました。

右折(日本で言う左折)は徐行(あるいは停止)から鋭角に曲がりつつ加速するわけですが,アクセルを踏むタイミング,加減,それからステアリングをもどすタイミングを掴むのにずいぶん苦労したようです。徐行(あるいは停止)からのカーブでの加速はご存知のように強めにアクセルを踏まないといけないわけですが,急加速したらどうしようというスピードに対する恐怖心と,ステアリング操作に注意が行きがちなことがあいまって,曲がりがぎこちないうえにカーブから立ち上がり速度が遅い! 「遅い遅い!」と何度叫んだことか(^^;

そんなこんなで1度目の試験に望んだわけです。まあ一通り操作はできるようになったし,高速も汗びっしょりになりながらも運転したので,ひょっとしたら一発で通るんじゃね?と淡い期待もあったのですが。

ファーストトライ

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試験会場はクレアモントのDMV。試験官はひょろっとしたイケメン風の若者。ここの運転コースは親切な人がネットで解説してくれているので,そこを何回も何回も練習したんですが,そこそこ交通量が多いうえに歩行者も多い。初心者のスー居人ちゃんには,危機判断が必要な場面が多くてちょっとしんどいかなとも思っていました。

で,結果は早々と不合格。スタート地点からすぐのところにわりと大きな交差点があってそこを右折(日本的には左折)しないといけないのですが,ご存知のようにアメリカでは右折は赤信号でも一旦停止のうえ,安全なら行かなければならないことになっています(赤信号右折禁止の標識がある場合をのぞく)。これが実技試験的には曲者で,車通りが多いところでは「安全」かどうかの判断が難しい。青信号側の車が走ってくればもちろん曲がれないんですが,遠くの方にいる場合はどうなのか。どれぐらいの距離なら「行っちゃっていい」のか。また,青信号側の車が右折レーンに入ってウィンカーを出している状況でこちらは行っちゃって良いのか,それとも実際に曲がるのを確認するまで待つべきなのか。

スー居人ちゃんは結局,この「青信号側の車が直進してこないっぽい」状況で行っちゃって試験官に「ストップ」をかけられました。チーン。

また練習

さて,クレアモントはちょっと通りがbusyだということで,2回目の試験は40キロほど郊外へ行ったエル・カホンで予約を取りました。

ここでも事前に何度もDMV付近のコースらしき道を練習したのですが,クレアモントほどの交通量がないのはいいものの,逆に,信号がない交差点が多くて難儀しました。信号があれば信号の通り行けば良いわけですが,ないとなるとドライバーの判断が求められる。

また,カリフォルアには「All Way Stop」の信号なし一時停止交差点が多いのですが,このエルカホンにはこれがひときわ多い。「All Way」は4方向すべてが一時停止なのですが,進む順番としては当然「早く停止線についた順」なわけです。これが初心者にはなかなかムズイ。ともすると怖気付いて強面のマッスルカーに順番を譲ってしまいそうになるのですが,「自分に優先権があるのに行かない」というのは大きな減点ポイントなのです。また,「自分の方が先だから」と進もうとして,相手も強引に交差点に進入しようとするケースはどうするのが試験官的に正解なのか,とか,数台の車がほぼ同時に停止線に着いたケースはどうするのか,とか,微妙なんですよね。ふだんの日常の運転ではまあ適当に対応したりクラクションならしたり(おい)するわけですが,実技試験となると「はいそれダメー」と突っ込まれる確率が無駄に高いので,一筋縄ではいかない感じ。

セカンドトライ

ということで2回目の実技試験に臨みました。まあ,ダメでも仕方がない,ただ落ちるにしてもコース一周して次回に備えるようにしよう。そう話し合っていざ試験へ。

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しかしここでは車の中で待たされることなんと2時間! おかしいだろ,どういう段取りだ(゚Д゚)ゴルァ!! クレアモントでは数十分で順番回ってきたのに……。

待ち疲れましたがようやく順番が回ってくる。試験官はちょっと気の弱そうな白人の太めの若者。優しそうな試験官だし,行けるかな?と淡い期待とともに送り出しましたが……。

……え?

なんと送り出してすぐ戻ってきた。

「落ちた! DMVから出てすぐ逆走してしまった!」

ガ━━(;゚Д゚)━( ゚Д)━(  ゚)━(   )━(゚;  )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━ン!!!!!

DMVから公道に出て1秒で不合格というのはなかなかできることではありません。ショックのあまりσ(゚∀゚ )オレは座り込んでしまいました。

まあ,DMVから公道へ出る道は一方通行でそこから左折(日本的には右折)の指示を出されて,右左を混乱してしまったというのが実情でありましょう。かく言うσ(゚∀゚ )オレもアメリカで間違って逆走したことは過去に2度ほどあります。うん,仕方がない仕方がない! 仕方がないさ!!! でももう次の試験まで,σ(゚∀゚ )オレは運転しない!! スー居人ちゃん,君がドライバーだ,経験をもっと積みたまえ!!!

↓あるやんに乗ってさっそうと出発するスー居人ちゃん。まさかこの15秒後には逆走でアウトになるとは……youtu.be


サードトライ

初回の試験は数百メートル,2回目はゼロメートルで落ちてしまったということで,さすがにもうスー居人ちゃんも吹っ切れた,と思う。開き直りの精神でその後は運転もスムースになりました。萎縮してたら運転上達しないんだよね。

サードトライは,クレアモントに戻すことに決定。交通量は少ないがAll Way Stopが多く自己判断する箇所が多いエルカホンより,交通量が多くても信号に身をまかせられるクレアモントの方が良いだろうと。セカンドトライとサードトライは一月も空いていませんでしたが,その間にロサンジェルスまで200kmほどのドライブも経験。こんだけ運転したら普通通るだろこんにゃろ!

懸案事項として,1回の筆記試験につき,受けられる実技試験は3回までしかないということ。つまり,今回実技を落ちたら,また筆記試験からやり直さなければなりません。オーマイガッ。しかしスー居人ちゃんにいらぬプレッシャーを与えてまた緊張のあまり逆走されると困るので,「落ちても全然オッケー☆⌒d(´∀`)ノ 6回目まで実技試験付き合うよ!」と声かけしていました。

試験官は若い黒人のにーちゃん。帽子かぶったストリート風のいでたちです。「3回目の試験だよね,これ落ちたら最初からやり直しになるけどいい? それとも今日はやめてもっと練習してからあらためて来る?」と確認してきたのですが,スー居人ちゃんはこわばった笑顔で「I'm OK. I practiced a lot!」と答えます。

そうしてスルスルと出発。前回出発の様子を動画で撮って落ちたので今回はゲンを担いで撮らず。「5分で帰ってきませんように,せめて一周してきますように」と祈りつつ待っていると,そこそこ早々とスー居人ちゃんが帰還。「ま,まさかまた途中でアウトになったのか」と思ったら「合格した!」と。

キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!

試験官はすごく優しくて,いろいろ注意されたけど(そしてけっこう減点されているが),通してくれたと。いやいや,試験官が優しかったという以上にスー居人ちゃんの努力の賜物だyo。試験官も試験の用紙に「Good job!」と書いてくれているじゃないか(けっこう減点されてるけど)!

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ちなみに,試験のコースはネットに解説されているのとはちょっと違っていて,Geneseeから途中Chateau Drで右折して住宅街を通るコースだったようです。

ということで長々とした記録になりましたが,無事スー居人ちゃんも免許取れました。

さ,次のハードルは日本での書き換えだな……(;´∀`)