修羅雪姫 (1974) ★★★★

梶芽衣子主演、藤田敏八監督(←のちにツィゴイネルワイゼン主演) 原作:小池和夫原作の同名漫画

雪「行こうか」 落ちぶれた仇「行くって…どこへ? あんた一体?」 雪「迎えの者さ。お前を一番ふさわしい場所に連れて行く、迎えの者だよ。…さ、死出の旅にでかけようか」 かっこえーーーー!!!!! 観る前は知らなかったんですが、基本的にそのまんま「Kill Bill」。日本刀片手に復讐相手をひたすら探し求める姿は同じだし、殺人マシーンとして育てあげられるシーンが挿入される構図も同じ。そして、殺陣では血は噴水の如く吹き出、川の如く流れる。もちろん身体もまっぷたつに割れたり。同じく小池和夫原作の「子連れ狼」映画もそうだけど、このあたりの日本映画に突き抜けたバイオレンスとスプラッタ描写(といっても血だけで内臓などは出てきませんが)があったのは、多分に劇画・漫画という文化のおかげという側面があるのだろう。それ以前にも黒澤の「椿三十郎」(1962)で小池映画顔負けの「噴水のような血」があったので、劇画の前に映画があったと言えるのかもしれないが。