パーソナル・コンピュータの行く先には何が?

前回のエントリに「より広い層のユーザがコンピュータを使う時代になったので、(ユーザがそれを意識するかは別として)OSの意義はますます重要になってきているとも言えます」とコメントいただきました。有り難うございます。返信を書いていたら長くなったので新エントリをたてることにしました。

確かにOSの意義は小さくなることはないでしょう。この先の「洗練」にはオレも大きな期待を寄せています。

ただ、現在多くの人が「ワードできてインターネットできればそれでいいじゃん」と思っているのも確かです。しかも日本に関しては、インターネットを携帯ですましてしまう人が多い(特に若者)。MSはメディアセンターを打ち出しているけれども、HDDレコーダが爆発的に普及し、ゲームではやれDSだ、Wiiだと言っていて、ブログを携帯で書く人が増えてワンセグだ何だと言っている現在、コンピュータの「最先端」なイメージはかすむ一方のような気がします。この、「別になんでもかんでもコンピュータでやらなくてもいいじゃん」という風潮に、正直、MSはかなり危機感を感じていると思いますね。逆にオープンソースUNIX陣営はビジネスチャンスが拡大しているんじゃないかと思います(あんまりそんな雰囲気は漂ってませんが)。そしてAppleはいちはやく「Computer」を社名から削除した、と。

思えば、インターネットの普及が「すべての始まり」だったんでしょうね。それまで、文書データなどは、プラットフォーム間で互換性が低かっただけでなく、バージョンごとに非互換だったり、とりあえず「どのOSを選ぶか」が「どのデータ互換を選択するか」ということでもあったわけです。しかし、インターネットという世界はその垣根をあっというまに取り払ってしまった。HTMLを書くのに特別なソフトはいらない、テキストエディタさえあれば世界と交信出来る。この世界はある意味衝撃ですよ。

そして、インターネットという「互換があたりまえの世界」がコンピュータを使う人間の中で占める割合が拡大していくにつれて、「使っているOS」の意味合いがどんどん薄れて行ったわけです。事実、ウェブメールや、ウェブで更新できるブログを使っていると、正直、どの場所にあるどんなマシンからだって(インターネットにつながれていれば)メール送信やブログ更新できるんですからね。コンテンツ作成が特定ハードに縛り付けられていたかつての「非互換の世界」とは100%話が違うわけです。

というわけで、職場などで制限をかけられている場合をのぞいて、どのOSを選ぶかというのは今やほとんど趣味の問題だと言って良いんじゃないでしょうかね。こんな時代ですから、堂々と趣味でMac OS Xを使えるのであります。

…しまった、エントリのタイトルにある問いかけに何にも答えてない!