猟奇的な彼女 (2001) ★★★★★

びっくりしました。

基本的にはタルいロマンチック・コメディなのよね。黒髪が美しく、カリメロのように愛くるしい(?)のに、暴力的でスーパーわがままな「彼女」のキャラがおもしろい…ものの、要するに日本のラブコメ漫画の定石、「優柔不断な駄目男と不釣り合いに美人な女の子のちちくりあい」なんですよね(韓国映画だけど)。なのに、映画終わるころには号泣しているオレが。自分でもびっくり。ラブコメには厳しいはずのこのオレが。世の中でもっとも嫌いな番組が「あいのり」のこのオレが。なんなんだこの両の眼から瀧のように噴出する塩水は!なぜだ。なぜ負けたのだ、オレは。

とにかく最後の30分に来た。キタコレ。すべての点と線が一気に結ばれていく。それまでのタルい展開の100分は最後の30分のための長〜い前哨戦だったのかと。いや、てゆうか、その100分の間に「ダルいなあ」と思わせておいてしっかり二人のキャラクターが観客の中にどっかりと腰をおろしてしまうんですよ。だからこそ最後の30分の展開が効く。おそろしい。トロイの木馬のような映画ですな。

ところで、キョヌがインターネットで水着グラビアを観て鼻の下を伸ばすシーンがあるんだけど、その水着画像がなぜか日本人。やはりグラビアといえば日本なのだろうか。