ちゅうがっこうにいってきた

初めて「きょういくじっしゅうほうもんしどう」なるものに行ってきた。きょういくじっしゅうを受けるゼミの学生の実習ぶりを見学して講評したり励ましたりするイベントであります。ということで、軽度の田舎な場所の中学校に行ってきました。

…と軽く書いたけど、中学校の敷地の中に入るなんて、良く考えたら中学卒業して以来だぞ! しかもオレは男子校だったから、共学の中学に行くなんて初めて。ワクテカ。

いやあ、新鮮だったなあ。けっこう立派な中学校だったけど、同時にアットホームな雰囲気もある中学校だった。学校に入るとまず上履き(は、オレは当然持ってないので来賓用スリッパ)に履き替えるというのが激しく懐かしかった。中学生は元気いっぱいだね。あと、中学生ってちっちゃいね。参観した授業が中1だったこともあったんだと思うけど、小学生に毛が生えた感じというか、なんというか、野生の小猿の群れって感じだね。茶髪もいないし、文明におかされていない素のままの人間って感じ。

あと、日本の伝統的な教育のおかげだろうけど、皆礼儀正しいというか、元気よく気持ちよく挨拶するね。話には聞いていたけど、休み時間で廊下を移動すると、すれ違う生徒の群れたちがことごとく「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」と挨拶するのでうるさいのなんのって。でも決して悪い気持ちはしないというか、すがすがしい感じ。

しかしこれがあと3年もすればふてくされた青少年になるんだから、教育って難しいねえ。

あと、授業の実習を観て思ったんだけど、中学の授業も大学の授業も、基本的に同じだね。久々に「生徒の視点」で授業というのをじっくり観たけど、「ここはもうちょっとこうした方が良いかな…」と思うポイントがすべて大学の授業にも当てはまるんだよね。たとえば、「ここはもうちょっとテンポ良く行った方がいいかな」とか「授業中にタスクを与えるのは生徒に能動性を促す意味で良いんだけど、タスク達成の実感をもっと具体的に持たせる風に改善した方がいいな」とか「生徒がついてこれるように例題はシンプルに徹していたけど、あとほんの少しバリエーションをもたせたら上のレベルの子の刺激になるんじゃないか」とか、結局はそういうことって大学の授業でも重要なんだよね。あと、今回の実習生は声が大きく滑舌よく、エネルギッシュだったけど、大学の授業でもこういう肉体的なテンションというのはすごく重要だと思う。

ということで、中学校の授業だけど、勉強になりますた。そうそう、あと、実習の担任の先生が実習生に注意してたんだけど、「授業の最初に達成目標を黒板に書くこと」って。これはぜひとも大学でもやるべきなんじゃないかな。とにかく日本の大学の講義は「この話はいったいどこに向かっているんだろう…」と思わせるものが多すぎる。ちなみにオレがアメリカで補助授業を教えていたときは、教育のアドバイサーから「その日のアジェンダを黒板に書いてから授業を開始するのが良い」とよく言われたものです。

いじょ。