訪問セールスの悲哀

研修中社員のアポ無し訪問営業 : ヒマラヤスギ雑記」を読んで頭に浮かんだことをとりとめもなく。

皆さんはセールスにはどう対処していますか? うちは、訪問セールスなら、インターホンのカメラがあるので基本シカトです。宅急便の格好をした人以外が映っていたら出ません。(逆に言えば、セールスは宅急便のコスプレをしていればいいのかも?) 電話セールスなら、ナンバーディスプレイがあるので、見知らぬ番号なら出ません。うちは「重要な用件なら留守電にメッセージを残すだろう」主義なので、知っている番号じゃないと電話は出ませんね。

しかしやっかいなのは研究室への訪問セールス。これはブロックできないのでウザい。生保の営業、オフィス用品の営業、印刷の営業、金(キン)の営業…いらんっちゅうねん。生保が一番しつこくて、折れて契約してしまいましたが。(契約後に知ったのですがが、その生保は大学と取引のある生保で、要するに、大学全体がその生保のテリトリーだったんですね。だからしつこく勧誘に来ていたわけです。)

ということで、基本的に訪問セールスに冷たいオレですが、しかし、「大変だなあ」と心痛めないこともない。特に若い人。冷たく追い返されて契約とれなくて帰社したら上司にどやされて、大変だろうなあと。

以前来た金の販売セールスは大学を出たばかりとおぼしき女性でした。しかも親近感をもってもらうためか、自己紹介をA4の紙にまとめてカラーコピーしたものを渡してきました。そこには自分の趣味の他、京都出身ということで、舞子さんのカッコをした本人の写真などが載っていました。

こんなの配って大学の研究室回ったって金の契約なんて取れないだろうに…。自己紹介の経歴には、2ちゃんでFランクなどと言われている大学の名前も書かれており、下位大学の就職の厳しい現実を見て心を痛めるのでした。

いやいや、はっきりいってうちの学生も安泰とはとても言えません。生保の営業なんて、うちの学生の就職のストライクゾーンですし(実際営業に来ていた20代女性はうちと同じ地域の、同じレベルの大学出身でした)、金の販売という例は聞いたことがありませんが、ブラック企業の営業しか就職がなかったということは、うちの大学でも特に下位の学生にはごく普通にあることです。だから若い訪問営業さんの姿には少しく心が痛みます。(かといって買ってあげることはありませんが。)

それだけに、学生さんたちにおかれましては、大学生活を漫然と過ごしている場合ではないということが言えるかと思います。確かに就職活動で大学の成績が考慮されるということはほぼありませんが、それでも、先生から見て「優秀だな」「頑張っているな」と思わせる学生の方がスムースに、良いところに就職が決まる傾向があります。成績さえ良ければなんとかなる、というほど就職活動は甘いものではありませんが、しかし、大学の学業という程度のハードル(3割程度が優以上の成績をもらえるとして、その3割に入ることなど、大した競争ではありません)を超えられないんじゃお話にならないということも言えるかと思います。

というわけで、学生の皆さん、頑張ってください。