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イングロリアス・バスターズ (2009) ★★★★

監督:クエンティン・タランティーノ、主演:メラニー・ロランクリストフ・ヴァルツブラッド・ピット

ナチを題材にしたフィクション。出だしの抑えた演出とものすごい緊迫感に、タランティーノらしからぬシリアスさを感じる(もっとも、マカロニウェスタンの「続・夕陽のガンマン(The Good, The Bad, and The Ugly」のThe Bad(リー・ヴァン・クリーフ)の最初のシーンに倣った演出なので、タランティーノらしいといえばらしいともいえる)。また、映画の台詞のおそらく3分の2以上がドイツ語とフランス語というのも異色。戦争という題材も異色。

どこまでも異色で「真面目な映画っぽい」タランティーノ作品…と言いたいところだが、悪趣味なバイオレンスはいつものタランティーノだし、何よりも最後の、史実完全無視の活劇の荒唐無稽さとトゥーマッチさはタランティーノ愛するC級映画のそれ。観終わってみると、なんだやっぱりいつも通り馬鹿馬鹿しい映画だったな(褒め言葉)と思う。しかし全編みなぎる緊迫感は、「緩さ」が売りのタランティーノとしてはやはり新機軸だと思う。大傑作「パルプ・フィクション」後の作品では文句無しに一番。オレ的に。