採点終わった

採点終わった。今学期は少々変則的で、講義科目が多かったため、採点もいつもより大変でした。しかもオレは基本的に記述式の試験なので。

オレが試験を作る時に最重視しているポイントは以下の通りです。

  • ちゃんと授業出てまじめにやっている人が点を取れて、授業さぼりまくっている人が必ず落ちるようにする

これに尽きますね。なんだか性格悪そうなポリシーですが、しかし、まじめにやっている人にとって不公平感のないように配慮するのはとても重要だと思います。

しかし、だからといって、講義科目では平常点は基本的に入れません。授業評価アンケートでは「出席を取ってほしい」という要望が毎年必ず出ますが、単位というのは授業内容に対する到達度によって決めるべきものであって、極端なたとえをすれば運転免許なんかと同じです。いくら皆勤してまじめにやっても運転技能が基準に達していなければ免許は出ません。大学の単位でも同じです。単位は科目の内容をどの程度修得したかに対して与えられるものであって、いくら皆勤でも内容を理解していなければ単位はやれません。大体、出席を取ると、授業を聴く気もないのに出席点ためのだけに出席する学生が現れるし、そんな無駄な時間を過ごすなら授業休んで遊び回った方がマシです。ということで、講義科目では出席は決してとりません。(もちろん、演習的な授業ならば出席や平常点を大々的に取り入れますが。)

とはいえ、殊勝に授業に出席した学生には良い点をとってもらいたいという応援の気持ちがあるのも事実。オレが試験を基本的に記述問題ばかりにするのはそのせいです。選択式の出題だとどうしても、確率の問題で、授業に出ていない学生もある程度の点数が取れてしまいます。記述式ならば、分かってなければ書けませんからね。あまり専門用語にはこだわらないオレですが、試験の設問には授業で頻出した専門用語をなるべくまぜて、授業をわかっていなければ、問いの意味さえわからない問題をつくるのに腐心します。

また、オレはなるべく点数調整の必要のないように問題をつくります。10点も15点もゲタを履かせなければいけない問題だと、サボり学生もどさくさにまぎれて合格してしまうからです。合格点が全体に高めならば、点数による篩い分けも効力を発揮します。今回の講義科目では一つは2点上乗せ、もう一つは4点上乗せで済みました。我ながら成功だったと思います。

さらに、中間試験をやるのもポイントです。今学期は一つの講義科目は2回中間試験、もう一つは1回中間試験をしました。中間試験をすることのメリットはたくさんありますが、その一つに、「マジメにやっているのにたまたま試験で失敗してしまった」ケースを救えるというところです。つまり、一発勝負ではないので、たとえ一回失敗しても取り戻すチャンスが生まれるということです。

しかし、これだけ苦労して作問しても、授業皆勤なのに合格に達しない学生や、授業サボりまくりなのに合格してしまう学生が出てきます。残念ながら、サボり学生の方が実は頭が賢いというケースがよく見られます。サボリ学生は高校時代からサボりだった場合が多く、マジメ学生は高校時代からマジメだった場合が多いと思うのですが、サボってうちの大学に合格した学生とマジメで合格した学生では、前者の方が頭が良いというケースがあってもおかしくありません。そのへんが辛いところです。

ちなみにオレは学生時代、ほとんど授業出てませんでした。とはいえ、オレの学生時代なんてそんなものでしたけどね。最近の学生の出席率が高いだけで。