movie

オペレッタ狸御殿 (2005) ★★

監督:鈴木清順、主演:チャン・ツィイー、オダギリジョー。「ツィゴイネルワイゼン」命のぼくだが、それ以降の清順作品にはさっぱりピンとこない(「カポネ大いに泣く」は未見)。この作品もキャストのおもしろさで期待したが、うーん…。途中で観るのをやめ…

ダイ・ハード 4.0 (2006) ★★★

話が最初から最後までデカすぎてお腹いっぱい。しかも話がデカい割に要所要所がえらい簡単で笑える。コンピュータが常識を超えて万能なのは「インディペンデンス・デイ」を思い起こさせる。そしてここでのブルース・ウィリスはもはや「ダイハード」のジョン…

天国の口、最後の楽園 (2001) ★★★★

監督:アルフォンソ・キュアロン、主演:ガエル・ガルシア・ベルナル、ディエゴ・ルナ「アメリカン・パイ」もびっくりの、ぶっとんだ性描写満載の青春映画だが、それとは裏腹な、淡々としたナレーションと展開がしみじみとした余韻を残す佳作ロードムービー…

グラン・トリノ (2008) ★★★★

評判の良いイーストウッド監督・主演作品。イーストウッド最後の主演作品?クリント・イーストウッドはぼくの最も好きな映画人の一人で、特に彼のウェスタン作品は最初期の「荒野の用心棒」(1964)からオスカーをとった「許されざる者」(1992)まで、ぼくにと…

ミリキタニの猫 (2006) ★★★★

マンハッタンで絵を売る「自称巨匠」の日系人ホームレス画家、ツトム "ジミー" ミリキタニを追ったドキュメンタリー。まったく期待していなかったがこれが意外に良かった。ミリキタニはかなり高齢なのだが、パワフル。自分は絵の「巨匠」だと断言してはばか…

エイプリルの七面鳥 (2003) ★★★★

「アバウト・ア・ボーイ」の脚本家、ピーター・ヘッジズ監督初監督作品。ケイティー・ホームズ主演。家族の問題児で、特に母親と折りが合わず対立して家出同然で家を出ていた駄目人間長女が、母親の死期が近いことを知って、家族全員をサンクスギビングディ…

ヤッターマン (2009) ★★★★

三池崇史監督、櫻井翔、深田恭子主演の、昭和のタツノコプロ・アニメの実写リメイク。柿柳先生がやたらと絶賛(映画を絶賛というより深田恭子を絶賛)していたので、何事かと思っていたが、監督が三池崇史と知って観に行く気に。三池と言えば、エロ、グロ、…

ミスト (2007) ★★★

スティーブン・キング原作,フランク・ダラボン監督(「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」)のSFホラー。最初の数十分の抑えた演出は良いのだが、モンスターの片鱗が見えるとこから次第にへろへろに。70年代の(古き良き)B級ホラーを見ているようで…

クローバー・フィールド (2008) ★★★★

ブレアウィッチ・プロジェクト・ミーツ・ハリウッド・ゴジラ。賛否両論あったけど、ぼくはおもしろいと思った。後に発見された「恐怖の実録」としてのハンディカム画像という点でブレアウィッチのまったくのパクリだけど、その点をのぞけばブレアウィッチと…

ボーン・アルティメイタム (2007) ★★★★

ポール・グリーングラス監督、マット・デイモン主演。ボーン三部作の三作目。これも評判良かったので期待したんだけど、出来は二作目ほどではないか。特に、オープニングがせわしない割に緊迫感がなくてのめりこみにくい。でもまあ勢いで最後まで観られます…

ボーン・スプレマシー (2004) ★★★★

ポール・グリーングラス監督、マット・デイモン主演。ボーン三部作の二作目。このシリーズは、連続テレビドラマっぽい雰囲気もあって、濃くはないけれども、スピード感とサスペンスで続編・続々編を見せてくれる。出来としてはこの二作目が一番良いと思う。…

ボーン・アイデンティティー (2002) ★★★

ダグ・リーマン監督、マット・デイモン主演。「記憶を失った、政府の暗殺マシーン」ジェイソン・ボーンが自分が誰なのかを探し求める「ボーン三部作」の一作目。マット・デイモンはこういう、せわしなくピリピリしている役がよく似合う。敵役がクライヴ・オ…

モーターサイクル・ダイアリーズ (2003) ★★★★

ロバート・レッドフォードらが制作した、革命家になる前の、医大生だった若きチェ・ゲバラが、親友とともにボロ・バイクで南米縦断旅行をするロードムービー。ウォルター・サレス監督、ガエル・ガルシア・ベルナル主演。南米の都市の風景も、荒野の風景もひ…

俺たちフィギュアスケーター(原題「Blades of Glory」) (2007) ★★★

ウィル・フェレル(「サタデーナイトライブ」)とジョン・ヘダー(「ナポレオンダイナマイト」(邦題「バス男」))主演の、男x男のペア・フィギュアスケーターのコメディ。ストーリーも演出もたいへんヌルいコメディですが、スケートシーンはなかなかに馬鹿…

へアスプレイ (2007) ★★★★

ブロードウェイ・ミュージカル化されたジョン・ウォーターズの同名映画のリメイク。すごく普通のミュージカルっぽく始まり、先行き不安になるが、冒頭でジョン・ウォーターズが露出魔の役でキャミオ出演しているのを観て、「あ、この監督いちおうウォーター…

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド (2007) ★★★★★

ポール・トーマス・アンダーソン(「ブギー・ナイツ」「マグノリア」)監督、ダニエル・デイ・ルイス主演。西部開拓時代のアメリカの石油王の野心と孤独と狂気を描いた映画。オスカー2冠(主演男優&撮影)いやあ、すごい映画を観た。良く出来た時代物の人間…

バッド・サンタ (2003) ★★★★

テリー・ツワイゴフ監督、ビリー・ボブ・ソーントン主演。アル中で駄目人間の、デパートの雇われサンタ(本職金庫破り)の話。なんと、予想外に良い映画だった。駄目人間で口汚いビリー・ボブ・ソーントンがおもしろすぎる&駄目すぎて魅力的。そして、その…

アートスクール・コンフィデンシャル (2006) ★★★

テリー・ツワイゴフ(監督)とダニエル・クロウズの「ゴーストワールド」コンビによる、童貞の美大生をめぐるサスペンス・コメディ。スーパー同居人ちゃんがアメリカの美大に行っていたので、美大生活を描いたライトコメディーの前半は「あー、あるある!」…

シッコ (2007) ★★★★

マイケル・ムーア監督がアメリカの医療を糾弾するドキュメンタリー。僕は、「右翼か左翼か」という二者択一を迫られれば迷うことなく左翼なのだけれど、マイケル・ムーアのあざとさには今いち共感できないでいた。しかしそれでもこの映画は良い。あざとさを…

バットマン・ビギンズ (2005) ★★★★

クリストファー・ノーラン監督、クリスチャン・ベール主演。公開当時あまり評判が高くなかったのでスルーしていたが、同じスタッフによる「ダーク・ナイト」が意外に良かったので遡って観てみた。結論から言うと、「ダーク・ナイトの特典映像」として観ると…

アキラ (1988) ★★★★

大友克洋の超有名アニメーション映画を今さら最初から最後まで観た。さすがに素晴らしかった。プロット、画、演出、効果など、すべてが素晴らしい。ストーリー的には、「2001年宇宙の旅」をちょっと思い出した。唯一の欠点は人物の表情がいまいち乏しいこと…

バッド・エデュケーション (2004) ★★★★★

アルモドヴァル監督作品。最近、ヌルい映画ばかり観ていたのだが、ひさびさにガツンと来る映画にであえた。前半は「最強のゲイ映画」ぐらいに思っていたのだが(しかもそれは間違っていないのだが)、後半はヒチコック調になり、面くらった。観客をはぐらか…

デスノート(後編)(2006) ★★★

前編と同じく金子修介監督作品。前編で憤慨していたのだが、もう借りてしまっていたので仕方なく観た後編。これが意外や意外、楽しめた。ひどい前編により映画を観るまえの期待値がゼロだったことが一つ。藤原竜也の臭い演技がもはやギャグの域に達していて…

デスノート(前編)(2006) ★★

金子修介監督、藤原竜也、松山ケンイチ主演。大ヒット漫画の映画化。そこそこ評判が良いようなので期待したが、かなり期待はずれ。原作漫画の主人公(さわやかで賢そうな美青年)と映画の藤原竜也(かまやつひろし似)のイメージがまったく合っていないこと…

セロニアス・モンク ストレート・ノー・チェイサー (1988) ★★★★

60年代後半の、いつものクァルテットではなく、オクテット編成でのヨーロッパツアーの映像を中心としたジャズ・ピアニスト、セロニアス・モンクの伝記ドキュメンタリー。エグゼクティブ・プロデューサーはクリント・イーストウッド。セロニアス・モンクはお…

ジェリー (2002) ★★★

ガス・ヴァン・サント監督、マット・デイモン、ケイシー・アフレック主演(というか二人しか出ていない)の実験映画。美しい映画だけれど、プロットに深みがないので、のめりこめない。プロットに深みがないといっても、俳優二人の会話はほとんど即興なんだ…

プレステージ (2006) ★★★

「メメント」「ダーク・ナイト」のクリストファー・ノーラン監督。主演はヒュー・ジャックマン(Xメンのウルヴァライン)、クリスチャン・ベール(「バットマン・ビギンズ」「ダーク・ナイト」)。二人の天才マジシャンの公私にわたる、騙し騙されの奇想天外…

恋とスフレと娘と私 (2006) ★★★

ダイアン・キートン、マンディ・ムーア主演の母娘モノのロマンティック・コメディ。かなりの駄作。といってもこのジャンルの中では平均ぐらい?結婚を過剰に心配する母親とそれに反発する娘の話だが、とにかく若作りな母親のキャラが痛すぎる。ダイアン・キ…

街のあかり (2006) ★★★

アキ・カウリスマキ監督。感情表現も社交も下手で仕事も冴えない駄目男が詐欺女にまんまと騙されるが、騙されてもなお未練が残り…という話。恥ずかしながらカウリスマキ監督作品を観るのは初めてだが、びっくりした。え?これで終わり?!って。人間ドラマな…

花とアリス (2004) ★★★★

岩井俊二監督、蒼井優、鈴木杏主演の、一風変わった思春期の恋愛を描いた作品。とにかくリアリズムとファンタジーの絶妙なバランスが素晴らしい。特に、よく言われるように、蒼井優の演技が素晴らしい。離婚したお父さんと久々に会ったときの蒼井の二度の「…