大日本人 (2007) ★★★

噂通り微妙な映画。一言でいえば、ごっつええ感じ(マイナス浜田)+Visualbum

最初はけっこう映画っぽい。ただ、だるい。だるすぎる。何も起こらなくても、平凡なセリフがかわされているだけでも見入ってしまう画というものがこの世にはあるけれども、ここではただ退屈なだけ。しかし、その退屈さゆえか、唐突に始まった最初の戦いでは思わず笑ってしまった。その後、ダルいシーンもありつつ、けっこうくすくすと笑える場面もあってその緩さに好感を持った。しかし、ラストの展開はどうかなあ…。常識を覆す!という驚きより、寒い!という思いが先立った。とはいえ、ラストの展開の後半ではまたちょっと笑えたけど。エンディングロールのコントの緩い感じもけっこう好き。

全体としては、これは映画というより、松本監督本人が言うように「テレビの延長線上」、要するに金のかかったコントですな。とはいえ、「テレビのコントを銀幕でやってみました」というレベルを超えている部分はところどころあったように思う。どこがと問われればすぐには答えられないが。「大日本人2」が制作されたら観てみたい気がする。とりあえず、この映画のつまらない部分には、松本&高須のVisualbumのつまらなさと似た空気感があるので、高須と組むのは止めてみたらどうだろうか。もうちょっと松本に批判的なパートナーを選んだ方が良い気がする。