ぼくはいわゆる著作隣接権を振りかざす団体には拭いがたい不信感と不快感を持っていて,彼らはむしろ文化の破壊者だと思ってさえいるのですが(極論であるのは承知してます),常々不快に思っていることの一つに,DVDのリージョン制限の問題があります。
リージョン制限なんてものは,著作隣接権利者のエゴと傲慢の象徴のようなものです。こちとら金はらってソフト買ってるのに,国を移動したら「はい,今まで買ったやつはもう見れませんからね,見ないでくださいね」となるわけで,客をなんだと思ってるんだとムカつきます。例えばある映画のアメリカ版DVDを買おうが日本版DVDを買おうが,著作者にはカネはちゃんと行くわけです。著作者保護を考えればリージョン制限なんてほとんど意味ない(少なくとも日本とアメリカのように経済力が均衡している国のあいだでは)。リージョン制限はなんのためにあるのかというと結局著作隣接権を持つものがお互いの縄張りを守るというエゴのためだけにあるもので,それによってオーディエンスは迷惑を被るわけだし,著作者にもメリットは全然ないわけです。まったく馬鹿馬鹿しい。
日本のお笑いのDVDとか買ってもですね,しっかりリージョン制限が付いているんですが,それって何の意味があるの? だってそのお笑いDVD,日本以外に発売予定ないでしょ? それなのに「日本以外ではこのDVDは見せませんよ」と制限してどういうメリットがあるの? 在米日本人がお笑いDVD観たくても観られない状況を作って,誰にメリットがあるわけ?ほんとに著作隣接権団体って馬鹿ですね。
さて,ぼくはアメリカにも10年近く住んでいたし,日本にも長い間住んでいます。ということで,アメリカのDVDもたくさん持ってますし,日本のものもたくさん持ってます。これらのソフト資産に対して,業界は「はい,あなたは日本に住んでいるんですから,在米時代に買ったDVDは観ちゃだめですよ〜」と平気でのたまうわけですが,「はいわかりました」と納得するわけもない。複数のデッキやPCを駆使してアメリカのDVDも日本のDVDもどちらも観ているのですが,いろいろごちゃごちゃと小細工するのが面倒になってきました。
そこでゲットしたのがこれ。
SCITEC DVP-A18 【フリフリ】 コンパクトDVDプレーヤー
- 出版社/メーカー: SCITEC
- メディア: エレクトロニクス
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メーカーのホームページにはこの機器のリージョンについては特に何も書いてなくて(他の機種には堂々とフリーと書いていたりするんですが),実際この商品を購入してみると本体にリージョン2と刻印してあるんですが,そこは大人の世界。アマゾンのユーザーリビューにある通り,北米のDVDを再生してみたら再生できました。
ただ,最初問題がありまして,テレビがワイドじゃないのにプレイヤーがTV画面をワイドと決めつけて,その結果,レターボックスの映画が縦長に映し出されてしまうという現象が起こりました。プレイヤー側の画面設定をワイドじゃなくて4:3のレターボックスに変更したくても,設定画面ではグレイアウトしていて変更が効かない。おいおい,安物買いの銭失いか?と不安に。
で,すかさずサポートセンターに電話。サポート電話は有料なんですが,丁寧・素早く対応してくれて,すぐ問題は解決しました。いわく,プレイヤー側のTV画面の設定はDVDソフトをプレイしている最中にはできなくて,DVDソフトをとりはずせば設定できるとのこと。やってみたら,なるほど,確かに今までグレイアウトしていたTV画面設定ができるようになって問題は解決しました。
ということで,今のところ,この買物に満足しています。本体はコンパクトで持ち運びやすいし。