Macは今こそラインアップ拡充のときでは?!

iPod人気の煽りを受けて、Appleの株価が上がっています。すごく。今年初めは20ドル前半をうろちょろしていたのに、今は60ドルを超している。少々過大評価気味だという気もするけれども、アナリストからの評価も高く、「只今絶好調」だというのは確かでしょう。iPodに押されて、iTunesがWindowsの世界でもQuickTimeを蹴散らさんばかりの普及のしよう。

しかしですねえ、肝心のMacの方はというとですね(そう、皆さん、AppleはMacの会社なんですよ!)、どうも今いち覇気に欠ける。今年の目立った新製品といえば、アゴMac、もとい、新iMacのみ。おもしろい製品だとは思うけど、世間の注目を浴びるにはいたってない。「iPod人気でMacに乗り換えるPCユーザーが増加--米調査」なんて記事もあるけど、日本ではMacの売上が落ちているという報告もあるし、日本にいる実感として、あまりMacユーザが増えている感覚はない。ソフト的には来年新OSのTigerが出るけど、それで急激に注目を浴びることもない気がする。最近Windows XPを使う機会が時々あるんだけど、XPはよくできていると思う。Mac OS Xもうかうかしてられないでしょう。(←と書くと Mac OS の方が上であることを前提にしているようで情報操作っぽい? 情報操作のつもりなんですが。)

というわけで、今こそですね、Macも花火を打ちあげるべきではないでしょうかね。そう、今こそラインアップの拡充をすべき時なのではないかと! 今、日本でもiPodによって「Macかあ〜。どんなのかな?」と興味を持っている人が増えているのは事実なのです。しかし、現在のシンプルすぎるMacのラインアップではどうも希求力が弱い。

Appleについて詳しくない方のために解説しますと、Apple創始者であり現在のCEOである偉人スティーブ・ジョブズ(「ファインディング・ニモ」のPixarのCEOでもある)は、創始者なのにいったんAppleを追放になり、その後Appleに再召喚されたヒトなんですが、彼が再召喚されたとき最初にやったことが「テッテ的なリストラ」だったわけですね。人的リストラだけでなく、多様だった製品ラインも「ごちゃごちゃしてわかりにくい!」ということでばっさり簡素化(そしてiMacを世に送りだすわけですが)、現在もその路線で、「コンシューマ向け=iBookiMac(とeMac)」、「プロ向け=PowerBookPowerMac」という非常にシンプルなラインアップになっている。

でもiPodによって「ちょっとMacが気にならないでもない」という現在Windowsを使っている層の多様性を考えると、Macのラインアップももうちょっと多様化して良いと思う。実際、アップルストアに行くと、Macの影が今いち薄い。ぼくみたいなMacユーザがアップルストアに遊びにいっても「ああ、Macは分かってるからいいや」と、特にさわる気にもならない。寂しいことじゃないですか。ここ1年でiPodにはミニが出て、Photoが出て、U2特別モデルが出た。同様に、Macのラインアップにもいろいろ変化が欲しい。

では、どんなのがあったら良いかというとですね、iPodに興味ある層の多くは非オタなコンピュータ音痴なわけですから(偏見)、低機能でも安くて、かわいらしいモデルがあると良いですね。iPodにひかれる人々の多くは「かわいい」ということに敏感なわけですから。現在のMacのラインアップでそういった層に自信をもってお勧めできるのは、iBook 12インチだけなんですよね。iBook 12インチは、手軽で、iPodっぽいかわいらしさで、しかも安い。文句なしでオススメできる。でもそれしかないんだよね。iMacはちょっとでかくてちょっと高いし、eMacはすごく安いけどちょっとデカいし、PowerBookはすごく良いマシンだけどちょっと高いし、PowerMacは問題外に高くてデカいし。だから「安くて大きさが手頃でかわいい」マシンがiBook以外でぜひとも欲しい。

そうなると、2ちゃんの新mac板で今や禁句となっているモバイルマシンか、あるいは超小型デスクトップマシンとかもいいかもしんない。根強い人気を誇る不運のマシン「PowerMac Cube」みたいなのはダメ。スペックのわりに高いから。Cubeが目指したものよりもっと低スペックで、3.5インチHDを積んだ、「iBookマイナス液晶」みたいなちっこいマシンが良いんではないだろーか。「持ちはこべるデスクトップ!」とか適当なふれこみで。実際に実用的かどうかは大して重要じゃないんですよ。なんか目を引くようなかわいらしいマシンであれば。

ま、オレの妄想はどうでもいいですけど、ちょっとMacのラインアップもテコ入れしてくださいよ、頼むよアポー!